社員通信 花を咲かせた樹木はヘトヘト。。。

3月も中旬が過ぎて暖かくなり、サクラやハナモモなどいろんな花が咲きだしましたね。
冬の寒さを乗り越えた樹木の新芽がいきいきとしていて、見ているだけで元気がもらえます!

でもじつはこの季節、樹木にとっては「いきいき」どころか、樹体内のエネルギーがどん底の状態にあります。私たちが目で見て判断しているのとは反対に、樹木はかなりヘトヘトに疲れています。

 

 

どうしてたくさんの花を咲かせて元気そうに見えるのに樹木はヘトヘト状態にあるのでしょう?それは樹木内のエネルギー消費と蓄積のバランスに関係しています。

 

 

 

 

 

一般的な樹木では、冬の寒さが訪れるまでの間、樹体内に糖分を貯めておき、その糖分濃度を高めておくことで厳しい寒さをしのぎます。また、春になるとその糖分を使って花や葉を展開し、展開した葉で光合成を行い、急いで糖分をつくり直します。その時期の糖分は生長のために使われてしまうので、あまり貯蔵されません。

 

春~夏に貯蔵された糖分は夏には高温期の夏バテ防止に、秋には越冬する花芽や葉芽の形成と、樹体内へ蓄積することに使われ、年間を通して無駄なく重要な役割を果たしています。

 

 

花を満開に咲かせた樹木は、花や葉を展開させるために力を使い果たしているので、元気そうに見えますがヘトヘト状態にあるのです。

 

 

 

これからは、春に花見をしたときは、「きれいだね!」と言うだけではなく、肥料や活力剤をやって「早く回復してね!」と声をかけてあげてくださいね。

 

 

 

(2021/3/22 J.N)