社員通信 ー腰道具についてー

 

私達が、造園をやっていくため欠かせない物の一つである腰道具についてお話させて頂きます。

腰道具といっても沢山ありますが、今回はその中の一つ剪定ノコギリについてお話します。

 

その前に

私達にとって道具はとても大切なものです。

腕があれば道具は何でも良いという考えの人もいると思います。その考え方も格好良い

ですが、

私は道具にこだわりを持ちたい人間です。

良い鋏、良いノコギリを手に入れれば自然と大切にするし、手入れをするようになると思うからです。

では、私が日頃やっているノコギリの目立て(刃を研ぐこと)について紹介します。

まず、ある先輩から受け継いだノコ挟みという道具をつくり、ダイヤモンドの平ヤスリとセットで用意します。

ノコギリをセットします。

 

私達が使う剪定ノコの多くは横びきのノコギリです。 近年のノコギリの多くは替刃式になっていて昔のようには研げなくなっています。 したがって、私の研ぎ方は裏刃と上目を研いで天刃を尖らすという最小限のやり方です。

裏刃を研いでいきます。

黒くなっていた裏刃が研ぐことによって銀色になっていきます。黒い部分が無くなれば研げているという事です。この時のヤスリの角度が重要です。

裏刃を全て研ぎ終わったら、次は上目をハネます。

上目は二等辺三角形になるように裏刃と上目の頂点(天刃)を尖らせます。

これで反対面も研いだら完了です。 替刃の素材はとても硬いためあまり研ぎすぎるとヤスリの方がやられてしまいます。この程度で問題なく切れます。

このやり方で私はノコギリの刃を半年ほど保たせる事が出来ます。

これは私の個人的な考えですが、道具の手入れをきちんとする事が良い仕事に繋がると思っています。

なぜなら手入れをする度に気持ちが上向きになり、新鮮な気持ちでまた仕事に向き合えるからです。

また、切れないものを使っている事で怪我をしてしまう事もあります。

私はこれからもこの道具を大切に使っていこうと思います。

(2021/5/31 Y.S)