平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO.7(2003/12/18号)

『イギリス 王立エデインバラ植物園のロックガーデン』

実際にスイス アルプスに登ってみると、北部と南部では山の植生や諸条件がかなり異なっています。また、イタリー北部のドロミテは全山石灰岩でできた岩山で、これまた異なるものです。このロックガーデンはドロミテまでは行かないとしても、スイス アルプスの山肌を感じさせる雰囲気をもっているように思えます。

(1)岩上を這う〈Alyssum saxatile ‘compactum’〉ロックガーデン向きの品種(母種は東ヨーロッパ原産)アブラナ科

名の通りコンパクトな形態で、4~6月に黄金色の花を長く咲かせ続けます。

(2) 全身白毛のドレスをまとったお姫様〈Pulsatilla slavica〉 旧チェコスロバキア原産。キンポウゲ科

全身を覆う白毛に朝露が残っている様は、本当に美しいものです。花は淡紅紫色で5~6月に咲きます。

(3)ブルーキンポウゲと呼ばれる〈Anemone obtusilloba v.patula〉西ミヤンマー原産。キンポウゲ科

花は青紫色で地面を這うように伸びる。深いブルーの花が最高と言われている。

(4)ピレネーアルプスの花〈Androsace carnea v.laggeri〉 ピレネー アルプス原産。 サクラソウ科

黄色い目のあるローズピンクの可憐な花が咲く。

(5)ネギの仲間でも可愛い花もある〈Allium senescens〉ドイツ~シベリア原産。 ユリ科

大きな岩組みの影で6月頃ピンクの花が咲く

(2003/12/18号 平馬 正 著)