平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO.5(2003/11/17号)

『イギリス 王立エデインバラ植物園のロックガーデンに見る』

高山植物を中心に育てているロックガーデンでは、中にはとても珍しい種類や栽培がむずかしい種も稀に見かける。どうしても育てるのがむずかしい種については、アルパイン ハウスなどで慎重に育成管理されている。

この植物園では、たえず挿し木や播種などにより、新しい苗が育てられて生育の悪いものは、取り替えられながら管理されている。

(1)複雑なマット状になる潅木〈Alyssum spinosum〉南ヨーロッパ原産。アブラナ科

夏に白い花がかたまって咲く。

(2)岩石の上に咲く 〈Anchusa caespitosa〉クレタ島原産。ムラサキ科

細長い皮状の葉がヒトデに似ているとも言われる。ブルーの花弁に白い芯が可愛い。花期は夏で長く咲いている。珍しい植物である。

(3)岩上を這う〈Saxifraga ×apiculata〉交配種。ユキノシタ科

3~4月に淡紅色がかった黄色の花が咲く。

(4) 岩間に垂れ下がる〈Androsace lanuginosa v. leichtlinii〉 ヒマラヤ原産。サクラソウ科

本種はピンクの花ですが、この変種の花は白くて芯が赤い目となるもの。

(5) ロックガーデンの岩組みのない所に咲く〈Anemone rivularis〉ヒマラヤ原産。キンポウゲ科

4月頃に紫がかったガク片に可愛い白い花を咲かせる。

(2003/11/17号 平馬 正 著)