三浦通信 生垣のいろいろ・段垣(重層垣)/ 二段垣? (2009/01/19号)
前面に玉作りをそろえて二段垣にした、変化に富んだ生垣を紹介します。
カイヅカイブキ(後)、ヒバ玉作り(前)、サツキ(根じめ)の二段垣
カイヅカイブキは高さを水平に整えていながら、自然形の荒々しさを残したユニークな仕上げです。
さらに、根じめにサツキの角刈り、そのサツキの中にヒバの玉(球)作りを等間隔に配植しています。
使用する樹木の仕上げ方をすべて違えて、非常にユニークな、生垣の感覚をとことん覆す大変おもしろい出来栄えです。
カナメモチ(後)、ツツジの玉作り(前)の二段垣
前面のサツキの玉作りの大玉、小玉の変化が、後のカナメモチの平面に変化をあたえています。
あわせて後方の自然風な庭木が相乗効果で生垣全体を引き立てています。
ヒイラギモクセイ(後)、ドウダンツツジ玉作り、サツキ(前)の二段垣
ヒイラギモクセイのトゲトゲとした葉の感じを和らげるように等間隔に植えられたドウダンツツジの玉作り。そのあいだのカマボコ状のサツキの刈込とレンガタイルの直線が樹木を際立たせています。
秋の紅葉時期が楽しみな生垣です。
イチイ(後)、サツキの玉作り(前)の二段垣
綺麗に刈込まれたイチイの生垣。
前面にさつきの玉作りをあしらい、大玉石との組合せによって面を和らげています。
生垣の面と球の仕上りと、後方の自然な形のドウダンツツジの色合いが水平線を見事に際立たせています。
サワラ(後)、ツツジ類の玉作り(前)の二段垣
前面のツツジの玉作りが丸であったり長丸であったり、形や大きさが様々で下の石積の固さを打ち消しています。
開花時期には見事に咲き誇る花の姿が楽しめそうです。
(2009/01/19号 三浦 敢司 著)