三浦通信 生垣のいろいろ・段垣(重層垣)/ 二段垣? (2008/10/15号)
二段垣の前垣が水平、垂直に刈込仕上げされているものを紹介します。
葉の形や大きさの違い、後方の生垣の仕上げ方でいろいろな見方が楽しめます。
サワラ(後)、ツツジ(前)の二段垣
全体の生垣の高さのうち、前垣の高さが半分以上ある珍しい生垣です。
高さにあわせて幅を広くとり、ツツジの花の咲く面を多くした見応えのある二段垣です。
サンゴジュ(後)、ヒサカキ(前)の二段垣
前後で葉の大きさが極端に違う樹種を植栽しています。
小さな葉の前面の生垣が、大きな葉の後方の生垣を引き立て、二段垣をより素晴らしいものにしています。
ヒイラギモクセイ(後)サツキ(前)の二段垣
大谷石の石積、レンガタイルのプランター、サツキ、ヒイラギモクセイの生垣と、すべての水平線がすっきりしています。
中間のレンガ色とサツキの緑が冴えて、高さによる圧迫感を和らげているようです。
カイヅカイブキ(後)、アベリア(前)の二段垣
高木の頭を留めて高さを整えたカイヅカイブキの自然樹形は、年月が経つうちにボリュームが増して形を変える楽しみのある生垣です。
前垣は花の時期の長いアべリアで、素敵な二段垣です。
レッドロビン長玉作り(後)、ツツジ(前)の二段垣
等間隔に植えられたレッドロビン(長玉作り)の生垣。新芽の赤はこれだけ揃うと強烈に感じますが、前垣のツツジの幅を広く仕上げ、緑の面を多く出すことと、高さを低くおさえたことで優れた仕上りになっています。
(2008/10/15号 三浦 敢司 著)