三浦通信 生垣のいろいろ・花を楽しむ? (2006/11/13号)

花を楽しむ生垣には香りを楽しめるものもあります。ほのかな香りから少々強い香り、風で運ばれてくる香りとさまざまです。また花期の長いものもあって喜ばれます。花の咲かない常緑の生垣は、重厚さや風格を感じるものですが、花木生垣は華やかさや明るさ、楽しさを提供してくれます。

アベリアの生垣(別名ハナゾノツクバネウツギ)
初夏から長い期間花が楽しめる生垣で、花には少し芳香があり蝶や蜂などの昆虫がたくさん集まってきます。
(花の時期 5月~11月頃まで)

クチナシの生垣(オオヤエクチナシ)
クチナシの生垣にはクチナシ、オオヤエクチナシ、コクチナシの種類があり、中でも一番見かけるのがオオヤエクチナシの生垣です。どのクチナシも白い光沢のある花で、良い芳香があります。
(花の時期 6月~7月)

ブッソウゲの生垣(別名ハイビスカス)とコダチャハズカズラの生垣
ブッソウゲは色々な花の色があります。花は大きく一日花ですが次々と咲くので楽しめる生垣です。コダチャハズカズラは、淡い紫のアサガオを小さくしたような花です。
(花の時期 7月~10月 沖縄県にて)

ムクゲとサワラの生垣(ムクゲは別名ハチス)
ムクゲは一日花なので、生垣全体を花で埋めつくすことはありません。次々と開花するので、花の少ない夏の時期から楽しめます。花の色は白、紫で、八重咲きなどの品種があり、混植にすると違った味わいも得られます。
(花の時期 7月~10月)

キンモクセイの生垣
秋に葉のわきに小さな橙黄色の花を多数つけ強い芳香を漂わせ、この時期には生垣が橙黄色一色になり見事です。また、キンモクセイの香りは風に運ばれ遠くからでもその存在がわかります。この時期の象徴的な樹種です。
(花の時期 10月)

そのほか変り種としてはウメ、ナツツバキ、ボケ、ハナズオウ、ミツマタ、四季咲きバラの生垣があり、ごく身近で見る生垣にはヂンチョウゲ、シャリンバイ、ハクチョウゲ、イボタ、キョウチクトウ、カラタチ、コデマリ、ドウダンツツジ、タチカンツバキなどがあります。

(2006/11/13号 三浦 敢司 著