平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO30 (2005/03/28号)

『イギリス 王立エディンバラ植物園のロックガーデン』

ロックガーデンに矮性のコニファーが使われるのは、狭い通路を通る時ある程度踏まれても良いように、またそれ以上の侵入を防ぐ目的もあります。景観上の目的では、石材とのハーモニーの美しさを引き出しています。NO,3の岩の上のジュニパーなどは、何かの動物のイメージにも見えて、良く観察していると楽しさやユーモラスな雰囲気さえ感じさるすばらしいものです。

(1)レバノンシーダーの矮性品種〈Cedrus Libanii cv.pendula〉
かなり大きくなるので、ロックガーデンの角の方に植えられています。枝が下から下垂するので、どっしりと座ったように見られます。

(2)世界一樹高が高くなるセンペルセコイアの矮性品種〈Sequoia sempervirens cv.Adpressa〉
小枝の先端が乳白色になる特徴があります。

(3)岩の上に動物がへばりついているようです。〈Juniperus sabina cv.Knapp Hill〉
何とすばらしい眺めでしょう。

(4)ステップの脇にうまく据えた〈Chamaecyparis thyoides cv.Ericoides〉
ピラミット状の樹型になるもので、あまり大きくならないコニファーなので、石の面の軽快さと色調を引き立てています。

(5)園路のコーナーを〈Picea Abies cv. Procumbens〉できちっと引締めています。

(2005/03/28号 平馬 正 著