平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO27 (2004/12/13号)

『イギリス 王立エディンバラ植物園のロックガーデン』

ロックガーデンには、他のいろいろなガーデンにない独特な雰囲気があります。それは岩組みのもつ硬い男性的なものと、あしらわれている植物に可愛さがあるからだと思います。ざわざわとしたうっとうしさや雄大な開放感がない代わりに、可愛さ、いとおしさみたいな可憐さが感じられます。矮性のコニファーにも葉の色がきれいなもの(NO2)や円形や円錐形になるものがあり、ヨーロッパでは刈り込む手入れはしないで自然樹形で育てます。

(1)ロックガーデンの美しい景観
中段付近の開けた場所にある植栽。

(2)ドワーフ コニファーの王様ともいえる〈Picea pungens cv.glauca pendula〉
灰青色で枝垂る有名な品種。

(3)岩組みの上部に植えられた〈Picea abies cv.pumila〉
背が低く円形になるコニファーです。6~7株が段差をつけて植えられているので、岩とのハーモニーが楽しめそうです。

(4)日本のヒムロの品種〈Chamaecyparis pisifera cv.squarrosa boulevard〉
二株が一つにまとまってきました。灰緑色の軟らかい感じが良いです。

(5)左手前に素晴らしい〈Saxifraga〉 の大群落が見られます。多分〈S. Aizoon cv.rosea〉だろうと思われます。
園路脇の小高い岩組みにぴったりです。

(2004/12/13号 平馬 正 著