平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO22 (2004/08/09号)
『イギリス 王立エディンバラ植物園のロックガーデン』
ロックガーデンは、世界各地より高山植物から低地の矮性植物、海岸植物など多くのものが植えられて、一年を通じて花を楽しむことが出来る場です。ただ生態的には、かなり生育条件が異なるものが多くありますので、終日陽当たりを好むもの、夏に木陰が必要なもの、早春に陽を当てて早く花を咲かせて楽しみたいもの、岩の上を這わせて味わいを出したいもの、肥沃の条件が必要なものなど色々配慮して植えられ管理されています。
(1)日本のミスミソウの仲間〈Hepatica transsilvanica〉 キンポウゲ科 ルーマニア原産。
花は、2~3月で青味がかったブルーからピンクまで変化に富んでいる。
(2)きれいなラン〈Dactylorhiza eleta〉 ラン科 フランス、スペイン、北アフリカ原産。
この仲間はピレネー・アペニン山脈などに3種あるが、低地にあるこの種が一番美しいものです。花は春~夏に咲く。
(3)古くからロックガーデンで栽培される〈Rhododendron myrtilloides〉 ミヤンマー原産。 ツツジ科。
矮性のシャクナゲ。5月にベル型でプラム色をした花が咲く。
(4)ピレネーに咲く〈Ranunculus gouani〉 キンポウゲ科 ピレネー原産。
皮状の葉が深く切れ込んで、その上部にゴールデンイエローの花が5月に咲く。
(5)清純なピンクが美しい〈Primura gracilipes〉 サクラソウ科 シッキム、ネパール原産。
春に明るいピンク色で目が黄色い花が咲く。
(2004/08/09号 平馬 正 著)