平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO21 (2004/07/27号)
NO1ではエディンバラ植物園のロックガーデンの頂上となる石組みが望まれる。あまり大きくなるような植物は植えられていない。しかし、その下段になると多くの常緑の低木類が見られる。長い時間を経て足の踏み場もないほど、成長している。NO4の中国雲南、四川省原産〈Primula viali〉のユーモラスで可愛い姿プリムラに最初に出会った時の感動は今でも忘れられない。
(1)小さな葉が重なって先端に白い花が咲く〈Hebe gibbsii〉 ゴマノハグサ科 ニュージーランド原産。
原産地では、発見された山の名をとって“ネルソン マウンテン ヘベ”と呼んでいる。葉の縁が暗赤色に彩られ白毛が密生していて美しい。花は7月頃。
(2)日本のオキナグサの仲間で〈Pulsatilla vulgaris v. coccinea〉 キンポウゲ科ヨーロッパ原産。
変種で4月に咲く花は、暗赤紫色で芯のおしべは卵の黄身色で目立つ。
(3)成長が遅くて小さい葉や花が可愛い〈Corokia cotoneaster〉 ミズキ科 ニュージーランド原産。
常緑低木で、いかにもニュージーランドの植物らしい。ロックガーデンでは星型の明るい黄色の花が5月頃咲き出してきて注目される。
(4)サクラソウ属の中では最も美しいものの一つ〈Primula viali 〉 サクラソウ科 中国・雲南、四川省原産。
6~7月にストロベリー形の真っ赤なつぼみが、下から順に咲き出してきて実に美しい花です。
(5)岩間にラフなクッションをつくる〈Saxifraga canaliculata〉 ユキノシタ科 スペイン原産。
ロックガーデンでは、どうしても植えてみたいクッション植物。初夏に白い花が一杯に咲き、高山の岩場が連想される。
(2004/07/27号 平馬 正 著)