平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO10 (2004/02/16号)
『イギリス 王立エデインバラ植物園のロックガーデン』
エデインバラ植物園の特徴は、特に中国の植物標本が多いことです。雲南省を含めた西中国からヒマラヤにかけてのコレクションは、世界一でしょう。ですから、文献にも載っていないものも多く見かけます。英国の植物ハンテイング の歴史はとても古いです。(5)の〈Saxifraga cardiophylla〉も以前は、載っていなかったものです。
(1)岩の隙間を好む〈Sedum spathulifolium〉 ベンケイソウ科 アメリカ西北部原産。
スプーンの形をした葉があつまりローゼットを作り、密にマット状になって非常に美しい。花は黄色でオープンな場所で人目を引きます。
(2)シバザクラの仲間で〈Phlox douglasii v. rosea〉 ハナシノブ科 アメリカ西北部原産。
花は白色にピンクがかったもので、5~8月まで咲き続けます。
(3)岩の上をソフトマット状に広がる〈Raoulia glabra〉キク科 ニュージーランド原産。
ロックガーデンでは無くてはならない植物の一つ。細かい葉が密集し、夏に咲く可愛らしい小さな白い花が印象的です。
(4)紅紫色のラン〈Orchis maculata〉 ラン科 ヨーロッパ原産。
高山植物ではないが、ロックガーデンには植えられている。葉に紫褐色のスポットが入り、花は7月。
(5)水辺を好む〈Saxifraga cardiophylla〉 ユキノシタ科 西中国原産。
夏に黄色の花を次々に咲かせます。
(2004/02/16号 平馬 正 著)