緑のおはなし
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■三浦通信■
生垣のいろいろ・段垣(重層垣)/二段垣@

段垣の作り方は形状によっていろいろです。
今回は、二段垣の前垣を曲線で、丸みを強調して刈込仕上げをしたものを紹介します。

ツバキ(後)、サツキ(前)の二段垣
どちらも花木ですが花の大きさ、咲く時期の違う樹種を合わせています。
サツキの細い葉を丸味をもたせて刈込み二段垣にすることで、ツバキの葉の大きさが気にならず見応えのある生垣です。

段垣(重層垣)は高垣、中垣、低垣と高さの異なった生垣の組み合わせによって形成されます。高さを変えることで奥行きと幅の変化を表し、違和感や圧迫感を和らげながら重厚感を表現します。
また、高さのある生垣の前面に低い生垣を作ることで樹木の足元(根元)を隠すことができます。特に敷地と道路との高低差がある場合には、目隠し効果が増し見栄えも良くなり、下枝の少なくなりやすい樹木に最適です。
しかし、段垣をつくる場合は生垣の幅にかなりの場所を取りますので、敷地に余裕が必要です。

段垣は同樹種で作る場合もありますが、樹種を変えるのが一般的です。
葉の大きさや形の違いで変化をつけ、花木と組み合わせて色彩をつけ、直線と曲線の刈込みで変化をもたせることで様々な表情を見ることができます。

段垣を外向きにではなく内庭側に作ることによって庭を広く見せ、奥行きを出し、高さや幅によって庭全体に変化を与えます。
このように観賞用に内垣として用い、花木を組み合わせることで四季の移り変わりを感じることが出来ます。

段垣で多く見られるのは二段垣、三段垣で、この生垣シリーズの‘石積と生垣’にも写真を掲載しています。

イチイ(後)、サツキ(前)の二段垣
石垣、サツキ、イチイと高さが少しずつ変化し安定感を感じます。
おのおのの水平が整いすっきり見える、管理のゆき届いた二段垣です。

ドウダンツツジ(後)、サツキ(前)の二段垣
落葉樹と常緑樹で花の咲く時期の違い、ドウダンツツジの芽吹き、紅葉と季節感がたっぷり味わえます。
サツキの高さが低く抑えられているため石積に重量感が強調され、とても楽しく感じる二段垣です。

カナメモチ(後)、ジンチョウゲ(前)の二段垣
後列のカナメモチのさらに後ろにキンモクセイが等間隔に植栽してあり、変化に富んで見えます。ジンチョウゲの咲く時期には行きかう人に香りでも楽しませます。
下枝の上がったジンチョウゲの根元に地被植物を植えればまた違った趣きになるでしょう。

カイヅカイブキ長玉作り(後)オオムラサキツツジ(前)の二段垣
オオムラサキツツジとカイヅカイブキそれぞれに厚みと広がりのある、重量感のある二段垣です。
カイヅカイブキを平面に仕上げなかったことで素晴らしい生垣に仕上っています。

(2008/06/03号 三浦 敢司 著

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